災害時に住民を支える備えも万全
別のコラムにおいて、HARUMI FLAGの建築物としての災害対策や二次災害への備えなど、街レベルの対策を紹介しました。HARUMI FLAGは、万が一の災害のときに、そこに住む人達を支えるための仕組み、つまり「人レベルの対策」も街中に備えています。人々の安全を確保し、避難生活のバックアップや、災害情報の一斉配信などをを行うのはもちろん、基本的な防犯や火災などに対応するための体制も整っています。

災害対策の拠点となる防災センター
万が一の災害が起きた際はもちろん、日常的な防災の拠点となる施設が「防災センター」です。SUN VILLAGEとPARK VILLAGEにそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所設けられています。防災センターには24時間365日体制で警備員が配置されており、街全体の火災などの監視や消防設備の制御などを行います。各街区や各住戸の防犯・火災・非常警報があったときには、警備員が即座に現場に駆けつけ、被害の拡大を防止します。災害時には、できる限り多くの情報が欲しくなるものですが、街の28箇所に設置されたデジタルサイネージを使って災害情報の一斉配信を行うなど、住民の情報収集もサポートします。また、防災センターは、街のセキュリティー網を構成する拠点にもなっており、まさにHARUMI FLAGの安心と安全を支える施設なのです。
災害に備える2レベルの倉庫
HARUMI FLAGでは、住民専用の防災倉庫をすべての住宅棟の、すべての階に設置しています。倉庫には以下のような非常時に必要な備品や飲料水などの消費財が備えられており、いざという時の住民の生活を支えます。
住民専用防災倉庫備品
・ヘルメット
・ロープ
・軍手
・非常用飲料水
・毛布
・救急キット
・緊急用トイレ
・固形燃料
・ゴミ袋
・ポータブル発電機
・ラジオ
・ライト
・バッテリー
また、各街区にひとつずつ地域防災倉庫も設置しています。ここに収納された防災備品は地域のために備えたものですので、非常時には住民以外の方々も利用する前提になっています。
災害対策の拠点となるサポートステーション
SEA VILLAGE、SUN VILLAGE、PARK VILLAGEには、各街区それぞれ2箇所ずつサポートステーションを設置しています。すべてのサポートステーションは、ガスヒートポンプや電気自動車からの給電による自立的なエネルギー供給を確保しており、停電時でも空調やコンセントが利用できる災害対策拠点になっています。すべてのサポートステーションは誰でもアクセスしやすいよう1階に配置されます。
水の確保
災害時にもっとも確保しなくてはならないものが「水」です。防災倉庫にも非常用飲料水が備蓄されていますし、各住居のエネファーム内にも130リットルの水が貯められていますが、街全体でも住民用の水を確保しています。
雨水を貯めておいて、マンホールトイレや共用トイレの排水用などに利用する雨水利用槽が設置されており、150トンの水を貯蔵しています。地下には防火水槽が設えられており、万が一消火栓が利用できない場合に備えて40トンの消火用水を確保しています。また、一部の棟の受水槽は、直接給水できるコックが取り付けられており、災害時の水の供給を助けます。
また、各街区や各住宅棟には、防災対応型の自動販売機も設置されており、停電のときでも飲料の取り出しができるようになっています。

その他の防災対策
それ以外にも街の中には、災害時の生活を支える設備や備品がたくさん備えられています。
・マンホールトイレ
災害時に断水になると困るのがトイレです。そのため、マンホール枠に設置するだけですぐに使えるマンホールトイレを備えています。小さなテントのようになっており、プライバシーも確保されています。
・防災広場
各街区の中央付近の中庭空間は、緊急時には防災広場として利用できるように広いスペースを確保して設営されています。災害時には中央区によってテントが設営され、緊急避難先として使えるようになっています。
・衛星携帯電話
災害時に家族や親戚などと連絡を取りたくても、既存の公衆回線が被災や混雑などで利用できない可能性があります。そんなときのために各街区に衛星携帯電話を備えてあります。公衆回線を介さず、通信衛星と直接交信する電話ですので、より確実に連絡を取ることができます。